療養型病院でご入院中のお父様のために、
と息子さんが考えられた外出。
お父様への思いがたくさん詰まった外出のお手伝いをご依頼いただき、
同行させていただきました。
当日恵まれた秋晴れの中、
金木犀の香りが漂う季節感いっぱいの、車いすでのお散歩。
到着したベンチで、
息子さんが用意された嚥下食のおつまみと嚥下酒。
お父様を思われる気持ちがいっぱいの心づくし。
息子さんのご職業柄、
お父様への思いを発信された途端
沢山の方々がご協力された一大プロジェクトに。
「もう一度、親父と乾杯プロジェクト」
嚥下酒は
京都の伏見にある作り酒屋さんが仕込んだもの。
後からとろみ剤をいれたものではなく、仕込む段階から
とろみがついている、と息子さんに教えて頂きました。
とろみの段階は0.3と0.4だそうです。
お知り合いのお医者様が手に入れたその試作品を送っていただいたそう。
お酒にはつまみ！
という思いを叶えるために
お知り合いの管理栄養士さんが作って下さったとの事で
嚥下酒とお父様の好みに合う絶品おつまみが。
お休みの日にもかかわらず、
とろみビールのレシピと
事務局がリクエストをしたポータブルの吸痰器を
持ってお医者様も参加してくださいました。
実際には嚥下酒は現状市販されておらず、
このような楽しみはなかなか実現できません。
今回はあくまでも息子さん個人での活動ではありましたが、
当事者目線での取り組みは貴重なものであり、
今後嚥下酒もこのような活動も今後増えていくべきだと思われます。
その一端をキャンナス金沢がお手伝いできたことは
光栄なことだと思います。
笑顔も見せてくださったお父様の外出は
息子さんにとっても、
お父様にとっても、
思い出に残るものになったに違いありません。
そのお父様のはにかんだ笑顔を見て
息子さんのお手伝いをできたことに
あらためて感謝したい気持ちになりました。
家族の思いを形にするお手伝い。
人によってその形は様々で
今回は嚥下酒でしたが
いろんなことが実現できていくと良いですね。
この光景が
金沢市だけでなく
石川県に
日本中に
溢れたらすてきだなあ、と
しみじみ思える親子の姿を
見させていただきました。
外出同行・一時帰宅同行など
キャンナス金沢ではご家族のお手伝いをさせていただきます
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