高岡福祉機器展で一つの出会いがありました。
JOY COM（ジョイ・コム）の中島依子さんです。
息子さんである中島基樹さんは、2002年1月に心停止、十数分後に息を吹き返し、その後低酸素脳症と診断され、以来遷延性意識障害で在宅療養をされています。
病院ではだれもが諦めていたコミュニケーションでしたが、
お母様の依子さんは基樹さんとのコミュニケーションをあきらめずに何か方法があるはずと模索する中で、
2013年1月国学院大の柴田保之教授の指導で筆談ができると分かり、以来家族、友人、ホームヘルパーらに支えられて、新たな交流の輪を広げていらっしゃるそうです。
基樹さんは自分の絵でカレンダーを作成し、福祉機器展で依子さんから購入させていただきました。
基樹さんが綴る言葉と絵。
その気持ちと労力を考えると、感動と尊敬の気持ちが溢れます。
依子さんにどうやって筆談をするのかを聞いてみたのですが、
「重力を使うのよ」
と笑顔で仰いましたが、
私たちには想像ができないくらい、
基樹さんの繊細な動きを依子さんはキャッチしていくのです。
基樹さんが描いた絵に、基樹さんの選んだ色を
依子さんは筆談で聞いて乗せていくのだそうです。
依子さんはその時に学んだ指談、筆談を全国に「出前」して、
患者と家族のコミュニケーション復活や症状の回復をお手伝いなさっているそうです。
それがJOY COM（ジョイ・コム）です。
今回キャンナス金沢は依子さんとの出会いから
何かお手伝いが出来れば、と思い
このホームページでのお知らせを願い出ました。
依子さんは笑顔で快諾してくださいました。
もちろん依子さん自身も仰っていましたが、
この指談も筆談も
信じない方もいるし、自分たちの意図や主観が入っているという意見もたくさんある、と。
それでもこのコミュニケーションに救われる方がたくさんいらっしゃるのも事実で、
その気持ちに応えたいと。
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